東日本大震災の記録 第3回 中間報告(非売品)

相馬市災害対策本部から今年もクリニックに震災復興の記録誌が届きました。2011年の震災直後の4月、病院の売上の一部を寄付しただけ、たったそれだけなのに、このように定期的に復興の過程を細かく知らせてくれます。

IMG_5422震災孤児等支援金

 

写真左:表紙 写真右:相馬市震災孤児等支援金(寄付額10万円以上)一覧

 

その他寄付金のお礼のお手紙などもそうですが、市長の律儀な人柄に毎回感動します。ぶ厚い冊子ですのでここで中身を全てお伝えするのは難しいですが、一部だけでもご紹介させてください。

 

《 東日本大震災の記録 第3回 中間報告(非売品) 平成23年3月11~平成25年3月31日 》

 

相馬市の被害状況

 

市民の死者458人

市民の行方不明者 0人

 

全倒壊家屋 2028戸

浸水家屋(100%) 2113戸

床上浸水家屋(70%) 1479戸

床下浸水家屋(30%) 634戸

 

復旧復興事業の中で目を引いたのが相馬井戸端長屋です。目的は孤独状態、孤独死の防止。間取りを見ると真中に長い廊下があり、両側に個室がずらーっと並んでいます。そして共助スペースがたくさんあり、高齢者が互いに見守りあいながら生活できるようです。本当に長屋のようです。住宅、市道、教育機関、公園、農地の除染も行っています。市内で最も線量の高い地区から順に行っているようです。また、お隣の南区では桜を寄付し、植樹したそうです。そんなこともこの中間報告という分厚い冊子で知ることができました。

そして私が最も関心があるのは震災孤児に関する報告です。こちらも詳細に報告されています。震災の翌月、みなさんから頂いた治療費の一部を「相馬市震災孤児等支援金」へ寄付したからです。

ではその震災孤児等支援金はどのように使われているのでしょう。

まず義援金総額は5億1千万円に達したとのことです。件数は4295件。うち海外からは85件。対象者は震災で孤児となった、または両親の一方を亡くした高校生以下の子どもたち。

支給内容

▽生活支援として3万円/月

▽大学などへの進学時

・入学の年度は200万円を限度として修学資金および入学資金の合計額の全額

・次年度以降は毎年度150万円を限度として修学資金の全額

・生活費、教材費などのための資金として月額76000円

▽自動車学校の講習料

どうかこの子どもたちが、震災の傷に負けずお父さんお母さんの分もしっかり生きてくれることを願います。